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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 何様のつもり
消しゴム版画師ナンシー関のテレビコラム。89年から92年ごろに連載されていたコラムをまとめたもの。
さすがにこの頃になると時代が古く、森繁が元気に本当の意味でボケまくっていた頃だったり、山田邦子が人気者で元気に和田アキコのポジションを目指していたり、ナンシー関がこよなく愛したテレビチャンピオンの大食い選手権が始まったばかりの頃だったりする。
ところで今何かとやってくれちゃってる蓮舫さんだが、このコラムが連載されていた当時はワイドショーの「3時にあいましょう」でレポーターをしていたらしい。それでその蓮舫さんの回のスタンプには蓮舫さんの似顔絵に合わせてこのようなコメントが銘打たれている――「社会派バカ」
むしろ今の蓮舫さんに言いえて妙すぎて笑った。シャレにならない「社会派バカ」になったものだ。
内容は半分はいつものようにテレビ、タレント、CMなんかにツッコミを入れる内容だったが、日常や考えを綴ったいわゆる普通のエッセイも収録されている。巻末にはNHKで「秀吉」を演じたばかりの竹中直人との対談も掲載。
特筆すべきは、ナンシー関オリジナルの掌編小説が2編収録されている点だろう。
長寿日本一の老人が殺される「長寿日本一殺人事件」と、声帯模写芸人の子どもの半生を描いた「世襲--この家に生まれて」の2編。まあ面白いか面白くないかっつったら、面白いならナンシーはコラムニストではなく小説家になったろうって感じね。
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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 天地無用 テレビ消灯時間6
昨日、本が好き!に何気に載せた「走れメロス」の文章がえらく評判になってびっくりした。そもそもたんぽぽモールに書いた文章だったんだけど、たんぽぽさん的に大丈夫だったんだろうか。
それから近日、翻訳で携わった英語教材が発売される。これも自慢。印税は入らないけど、名前は載るので嬉しい。
さて『転地無用』について。
テレビ消灯時間シリーズ最終巻。2002年6月まで連載していたものをまとめたもの。
ナンシー関は2002年6月12日に逝去したので、まさに亡くなったころに連載していたラストコラムとなる。
とはいえ急逝だったため、当然のことながら内容はまったくもっていつも通り。
なくなった直後(6月13日)掲載ぶんは、昼ドラの「真珠夫人」における森下涼子の眉毛の上げ下げについて、そして最終稿(6月20日掲載)は日韓ワールドカップに見られる芸能人のコネについて。
「いたねえ、木村拓哉夫妻」なんて、最期の最期までナンシー節だった。
また2001年9月に書かれたあたりでも、911にはほとんど言及せず、「月曜ミステリー劇場」について冷めた目で熱く語る。
ほんと、揺らぎない人だ。
最期までテレビの前で、一人のテレビ好きとしてあの鋭いまなざしを向け続けたわけだ。
巻末には山藤章二、南伸坊と行った芸能ネタ対談が3年分掲載。99年~01年までの3回。
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