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みうらじゅんのエッセイ【書評一覧】 > とんまつりJAPAN
作品名: とんまつりJAPAN 作家名: みうらじゅん ジャンル: エッセイ 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆★★★★★★ ス:☆☆☆☆★★★★★★ 危:☆☆☆☆☆★★★★★ みうらじゅんのその他のエッセイ |
「奇祭」と不気味な呼び方もあるが、オレはあえてその抱きしめたくなるようなプリティさを“とんま”と表現し、とんまな祭り、ちぢめて『とんまつり』と命名したのである。
【書評・あらすじ】
みうらじゅんのエッセイは、はまるものははまるけど、はまらないものはとことんはまらない。個人的には『青春ノイローゼ』のような自分語りはわりと好きなのだけど、一方で仏像をテーマに一冊書かれてしまったような「こんな世界に興味持てるオレって」的なエッセイが結構あって、僕は苦手だったりする。その手のエッセイは「『こんな世界に興味持てるオレって』的みうらじゅんが好きなオレって」的な読者でなければ楽しみがたいように思う。
さて、今回の『とんまつりJAPAN』はまさに後者だった。例えば白塗りの男が「笑え!笑え!」と叫びながら闊歩する「笑い祭り」、舞台で夫婦の営みを表現したうえで、使用済みの紙を観客席にばらまく「おんだ祭り」など、地方の奇祭を見つけては現地に赴き、「こんな視点を持ってるオレって」的な視線でその祭りに参加する。1・2章程度であれば…なのだが、これが一冊となるとなかなかのボリューム感(精神的に)である。奇祭かみうらか、どちらかをよっぽど好きじゃないとなかなかつらい。 エッセイのスタイルとして「自分語り」のほうがその人の精神にどっぷり浸かるイメージだったけど、みうらじゅんの場合は、自分語りは初心者向け、この手の「みうらイズム」が色濃く表れているものはみうらフリーク向けなのかもしれない。
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みうらじゅんのエッセイ【書評一覧】 > PEACE
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作品名: PEACE 作家名: みうらじゅん ジャンル: エッセイ 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★ ス:☆☆☆☆☆☆★★★★ 危:☆☆☆☆☆☆☆★★★ みうらじゅんのその他のエッセイ |
タイトルからも分かるように、どうもこの『PEACE』は以前紹介した『LOVE』の姉妹本らしい。
LOVEとPEACEで<LOVE&PEACE>だ。
1990年から2003年までに書き散らかした文章を集めた一冊になっている。
全体に統一性はなく、漠然とみうらじゅんの13年間を辿るエッセイ集になっている。
テーマは音楽、映画、エロ、仏像、そして何より自分。<自分マニア>を自称するみうらじゅんらしい、the自分語り、な一冊。
ただ、実は僕はこの手の自分語りのエッセイはわりと好きだ。
みうらじゅんの場合「親孝行」とか「仏像」など、あるテーマに即したエッセイも多く存在するんだけど、それらのエッセイって、こんなところに着目できる俺って、っていう美意識があって、やっぱり僕にはついていけない。
一方で自分語りのエッセイって、もうどっぷり自分大好きな内容(たとえネガティブに語るとしても)ではあるんだけど、その人の生きざまがもっとも表れるものだと思う。
そしてさすが<自分マニア>だけあって、みうらじゅんの自分語りは抜群に面白いのだ。
こういうときのみうらじゅんの文章は、僕が敬愛する中島らものエッセイを思わせるものがある。
「中途半端にかしこくなるよりも、素晴らしいバカになるために努力をするべきだ」
絶好調で名言続出。名言集もチェケラウ。
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