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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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作品名: 親孝行プレイ
作家名: みうらじゅん
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆★★★★★
楽:☆☆☆☆☆★★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
みうらじゅんのその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 久々の更新です。ひと月以上更新する暇を与えてもらえませんでした。ここ数ヶ月で土日休めた日が何日あったかなと片手でカウント。
 でもまあ忙しいと小さなことにクヨクヨする暇もないのでメンタル的にはいいのかもね。たぶんホントはくよくよしなきゃいけないことをいろいろやっちゃってるんだけど、忙しいとへっちゃら。

 さてさて、みうらじゅんの『親孝行プレイ』について。ひっさびさの更新だい。

「心が伴ってからでは親孝行も手遅れになることがある」
 そんなテーマから親孝行をある種の<プレイ>とみなし、自称<親コーラー>のみうらじゅんがこのプレイを心行くまで楽しむための指南を語る。
 そこでは旅行、帰省、妻活用法、孫活用法、父親孝行、寿司屋活用法、友活用法など、親孝行のために役立つ道具、手段などが指南される。
 旅行では両親と自分の家族の部屋を分け「ホテトル嬢プレイ」(自分だけ両親の部屋に出張)をせよ、妻に小銭をつかませて両親の前で「殿様プレイ」をせよ、すし屋では父親と大将二人から説教されよ、など親コーラーを目指すなら役立つ知識がいっぱい詰め込んである。
 また、「母親はいつまでも息子の恋人」、息子の結婚は「最愛の人を愛人にくれてやった」、「『親友』とは『親』の『友』と書く」(ので両親と親友は気が合う)など、深くうなづける目からうろこの発想がポンポン飛び出してくる。

 まあなんというか、みうらじゅんは照れ屋なのだ。
 本当は素直に親孝行したいというか、すでに親孝行しているのだけど、それに<プレイ>というエクスキューズをつけないとならない。でそのエクスキューズが誰に対するものかというと、それは他でもない自分自身だったりするのだけど、なんかそういう自意識と素直さの狭間に揺れる自分をはからずしも描いてしまったのがこのエッセイ集だと思う。
 エッセイ本編はさほど笑える感じではなく、なるほどねーといった感じなのだけど、最後の最後で声を出して笑ってしまった。もはや悶絶して笑ってしまった。
 不良になりたかった思春期のみうらじゅんに対してオカンがとった行動が爆弾だったわけだけど、僕が身もだえして笑ったのはやはり自分にも近い思い出があるからで、やっぱり母親にはかなわんということなのだと思う。
「母親はいつまでも息子の恋人」
 なるほどねえ。 
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作品名: LOVE
作家名: みうらじゅん
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
みうらじゅんのその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 1990年から2003年、13年にわたりあっちゃこっちゃに書いていたエッセイを一挙集めてしまったもの。
 エロ、初めての恋人との美しい思い出、おっぱい、初恋とラブレター、セックス、ロック、SM、青春ノイローゼ、マンガ、オタク、エロ本。その話題は多岐に、というか非常に偏って多岐に及ぶが、その全てを統括する一言が<LOVE>なのだそうだ。
 スケベでダメで感傷屋でロマンチスト。
 そんな大人になっても<青春ノイローゼ>を地で行くみうらじゅんの、30~40代に至る13年の軌跡。

 好きだったのは「ジィさん」。みうらじゅんに仏像の格好良さを教えてくれたおじいさんの話。
 ガンコ爺で親戚から敬遠されていたおじいさんだったが、仏像に興味を示した幼きみうらじゅんとは気が合い、一緒に様々な仏像を見て歩いた。
 おじいさんは石碑の文字を書き写す拓本を趣味としていた。
 そんなあるときおじいさんは親戚に向かって宣言する。
「拓本の写真集を出そうと思ってな……」
 趣味の拓本の集大成として、写真集を自費出版しようというのだ。
 作るのは別にかまわないが、親戚にしてみると、作るということは買わされるということなのだ。
 かくして親戚はできるだけ買わされるまいと右往左往するのだけど、いざ本が出来てみると、よりによって写真集は「京の拓本 『上』」と題されていた。
 かくして「下巻」の出版まですでに決定済みの拓本写真集。
 さてはていったいどんな結末が待ち受けているのか。 
 
 なお、どーでもいいけど、単行本あとがきで、鹿児島にある巨大弁才天座像の話題がでてきた。実は現在鹿児島県民の僕、ほんの数ヶ月前にこの弁才天像を見たばかりだったので驚いたのだ。
 なんでもこの弁才天像がある最福寺にはしばしば有名スポーツ選手が修行(祈祷?)に訪れるらしく、雰囲気としては仏教とかとは別の意味で、というかなんかもうぶっちゃけて長渕的な意味で宗教っぽくて大変不気味なところだった。
 ま、かんけーねーけど!

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