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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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作品名: 美女と野球
作家名: リリー・フランキー
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★
ス:☆☆☆☆☆☆☆★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
リリー・フランキーその他のエッセイ 
【書評・あらすじ】
 笑えるエッセイ集。
 大半がシモ、怪しい世界の絡んだ怪しい話、そしてシモでさらに怪しい話。
 しかし、「オカンがガンになった」など、そのまんま『東京タワー』が始まってしまいそうなホロリとくる話もあったりする。

 この一冊を読んで、リリー・フランキーの物の考え方、好きだなと思った。
 「こーゆー人たちの描く絵」で、リリーは知的・精神障害者の扱われ方についてこう語る――「健常者だって不具者だって、絵の上手な奴もいれば、性格のヤな奴だっているでしょ」。この言葉は、知的障害を持った主人公を描いたドラマにおいて主人公が概して「いい人」として描かれること、そして精神病院の先生が患者の絵を見て「こーゆー人たちの描く絵っていいですよね」と言ったこと、という二つの出来事についてのコメントだ。
 こうやって善人面をする人たちは、善意のつもりで、その人たちを無理やり大きな一つの枠に閉じ込めてしまう。差別意識ってむしろこういう逆の形で表れるものだと僕は思う。そんなわけで上のリリーの言葉に共感する。
 ちなみに僕の好きな二人の作家が、これと同じような発言をしている。
 中島らもは放送禁止用語の観点から、「(身体障害者を指す言葉をして)言葉を禁ずることで、その人たちの存在を否定している」といったことを言っており、松尾スズキは「障害者はいつも主人公として扱われるけど、本当はエキストラとしていていいんだ」といったことを言っている。
 どれも好きな考え方だ。

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