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ゲッツ板谷のエッセイ【書評一覧】 > 戦力外ポーク
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30越してもヤンキー武勇伝。わけえのがいきがって、かつてやくざ予備軍と恐れられたこの俺様にからんできやがったから、イカレた暴走機関車の弟といっしょにちょっとやっちゃいましたよ。
そんな趣のエピソードが散見される一冊。
主人公がめちゃ強い元不良、という点では『GTO』とかを見たあとのようなカタルシスが得られるような気がしなくはないけど、それにしても年甲斐もない。
ゲッツ板谷には変人、キチ○イが集まってくるらしい。もっともキチ○イ濃度が濃厚なのは彼の身内なんだったりするんだけど。
ただそんなキチ○イと思しき人が吐く名言というのはときおりとてもすばらしいもので、たとえば本書では以下のようなやりとりが残されている。
親戚のケーコというおばさん。思ったことを何でもそのまま激しく口にするため、ゲッツからは「直舌」と呼ばれている。そんな直舌ケーコとゲッツとのやりとり。
「コーちゃんて、豚キムチみたいだけど優しいね……。このままホテル行こ、何でも好きなことしてあげるから」
「いや、いいからっ。そんなことより何かあったろ?言ってみ、聞いてやるから……」
そんなゲッツの優しさに対して件のケーコが名言を吐くのだ。
「で、そのあとでフェラチオを要求してくるわけか、ひと昔前のソビエトのように」
すごい、の一言。
松尾スズキを彷彿とさせる言語感覚だ。もちろんキチ○イ的な意味で。
そのほか、妹が子どもを産んだ病院の食堂で出されているカレーピラフが異常にうまく、妹が退院した後も未だにそこにピラフを食いにいっているんだけど、どうも最近そこの店員からひそかに自分が「ピラフ水牛」と呼ばれていることに気づいてしまった話(「死に床グルメ」)がわりと好きだった。
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