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中島らものエッセイ【書評一覧】 > その日の天使
とうとう手に入れちまいました。
たしかこの本の存在を知ったのは今年の夏。
俺の知らない中島らもの本がある…。
見つけたときは本屋でしばらく固まるほど動揺したものです。
価格が1600円。普段はブックオフの100円コーナーでしか本を買わない僕だけど、この値段は中島らもにならギリ出しても惜しくない金額なのだ。
それでその場で買ってしまおうかと思ったけど、その金額に思い当たる節があって、そのときは今しばらく我慢することにした。
というのも、そのときamazonでの本の紹介料が1500円に達そうとしており、近いうちにamazonからその金額分のポイントがもらえることになっていたのだ。
そうつまり、このブログでの本の紹介料がとうとう1500円に達したのです!!ひゃっほう!
てなわけで、皆様のおかげさまで、とうとう僕は敬愛する中島らもの本を、本当は1600円も払わなければならないところ、ほとんど無料で手に入れることができました。宝物にします。
さて、『その日の天使』のご紹介。
今年(2010年の6月)発売されたばかりのエッセイ集。タイトルの「その日の天使」は『恋は底ぢから』に収録された名エッセイより取られている。いいセンスしている。編集者はよく分かっているよ。
中島らもの膨大なエッセイの中から「人生」に関するものを集めてある。見つけた当初は一連の遺稿集の一つなのかと思っていたけど、どうもそうではなくて、「人生のエッセイ」というシリーズの一環として中島らもが取り上げられた形のようだ。
内容は、「チビの女神さまへ」「その日の天使」「サヨナラにサヨナラ」「わが葬儀」などきちんと押さえるとこ押さえたセレクトがされており、ファンもひとまず納得。さらに嬉しいことに雑誌に掲載されたのみの書籍未収録エッセイも多数収録されている。
ある程度ファンもうなずける内容のセレクトがしてあって、なおかつ未収録のエッセイも収録されているためファンも嬉しい。この感じ、何かに似ているなと思ったら、CDの「ベストアルバム」を聞いたときに似ている。いろんなアルバムから有名な曲、いい曲がセレクトしてあって、そのベストアルバムをきっかけにそのアーティストにはまってゆくということもよくあるのでは。
特に多産だった中島らもの場合、エッセイが膨大な量になるので、その中からいいとこどりしてくれているこの一冊は中島らも初心者の導入にちょうどいいと思う。なおかつ未収録のエッセイも多数収められているので、ファンもファンで楽しめる。
帯に「中島らも ベスト・セレクション」と銘打たれているけど、これはファンとしてOKサインを出しておきます。
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