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町田康のエッセイ【書評一覧】 > 爆発道祖神
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朝日新聞の夕刊に連載していたものをまとめたエッセイ集。
2ページほどのショートエッセイと、その内容に沿った写真が掲載されている。
短めのエッセイがどばばっと収録されているので大変内容を要約しづらいのだが、各エッセイのタイトルをいくつか列挙するだけでもその雰囲気は伝わるのではないかと思う。
では以下にいくつか。
「焼き鮭と石の憎い奴の前で俺、ひっひっひっ」
「今生がビッグバンしそうになってっから」
「他人を押しのけて、ひっひっひっ、俺は利己主義者」
「ろくでなしの私。やっと自由になれたよ。ショベルだよ」
「夢が毀れて、お湯がこぼれてそこらびしょびしょですわ。」
「俺が何屋か。それがおまえに分かるか?俺の苦しみが」
「心がささくれだっちまった。俺は孤独が愉快な親爺なのに」
「奇跡の再来・再臨ショー。おでこぷるるん。回るシャッポウ!」
「家賃と光熱費と慰謝料とその他の月賦。歌って。踊って。」
「またどこかでお目にかかれることを念じつつ、さいならを。」
ゼェゼェ、ハァハァ。とまあ適当にピックアップしてみたが、各エッセイのタイトルだけでもこれだけ個性的なのだ。
ちなみにいっとくけど、台詞を引用したわけではないからね。あくまでも各エッセイのタイトル。
しかし、タイトルだけで町田康の書くちょっとした詩の一節のような印象を感じるのは気のせいだろうか。
おススメは「フォークの柄に立ち、夕陽の中に座る俺、へっ、ノーマネー」。
この人の「フォーク並び」に対するこだわりはやばい。
これは別人が解説してしまってもたぶんまったく面白くなくて、町田康が町田康的に憤りながら語るのが一番面白いと思う。
そんなわけでここでは解説せんので、ぜひ本を読んで笑っていただきたい。
当ブログの「危険度」の意味で要注意。
しかし本全体の印象としては個性的過ぎてあまり一般ウケはせんかなって感じ。
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