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町田康のエッセイ【書評一覧】 > へらへらぼっちゃん
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町田康の処女エッセイ集。
自分の音楽、3年間ひねもす時代劇を観てすごした日々および時代劇について、小説について、など、徒然に綴られたエッセイ。
自分の作る音楽と小説とロックについて語った「自分の触覚で歌い書く」あたりが好きだった。
自分としては「電車が参ります」という駅のホームで流れるアナウンスの「参ります」が日本語として許容できないのだけど、その苦悶は他人にとってはまったくの些事であるらしく、まただからといってパンクロッカーとしてその憤りから「電車が参るとは何事だ」といった作品が生み出されるわけでもないので、やり場のない憤りをもてあましている。
といった独特の苦悩。
特に、もっぱら流行する音楽をして「およそ諸君はかく生きる可からざるを得ず、といった漠然とした概念的な歌」という評は胸のすく思いがした。
また、大槻ケンヂによる「解説」も必見。必笑。
よくも悪くも「町田康らしさ」がよくわかるエピソードが語られていて笑える。
これは町田康の全著作に共通していえることだが、「町田節」ともいうべき町田の独特の語り口は、なんだかクセになってしまう可笑しさがある。
町田康は分からない、と言いながら、それでもなんだかんだ読んでしまうのはそのためだと思う。
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