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書評ブログの【笑える本を読もう!】

書評ブログの【笑える本を読もう!】


作品名: 親ゆび姫×占っちゃうぞ
作家名: 宮藤官九郎
ジャンル: ドラマ脚本
笑:☆☆☆☆☆★★★★★
楽:☆☆☆☆☆★★★★★
ス:☆☆☆☆★★★★★★
危:☆☆☆☆☆★★★★★
宮藤官九郎のドラマ脚本とか
【書評・あらすじ】
「宮藤官九郎TVシリーズデビュー作」
 そんな見出しが帯にでかでかとつけられたドラマ脚本集。 
 しかし「親ゆび姫」と「占っちゃうぞ」…。そんなドラマあったかしら?
 僕もそうだけど、おそらくこれらのドラマのことが記憶に残っている人は少ない。
 というのもこの2本のドラマ、深夜枠で細々と放送されていたうえ、特に話題になることもなく終わったドラマなのだそうだ。「占っちゃうぞ」にいたってはビデオ化さえされていないそうだ。
 そんなドラマの脚本がなぜ、と思うかもしれないが、これはあれだ。明らかに木更津キャッツアイとかIWGPの人気を受けて、それに便乗する形でとりあえず出されたような本なのだ。
 古本屋で100円で購入。まあ100円ならいいか。

 さて内容。
 いずれもコメディを交えつつ、しかし最終的に気味の悪い話に発展する、といった、確かに深夜枠に地味に放送していそうな内容のホラー作品になっている。

親ゆび姫
 クラスの人気者祐一にひそかに思いを寄せるさえない女の子、冴子(栗山千明)。
 家族からも村八分にされるような鋼鉄女だったため、恋などしたことがなく、話しかけることさえできずに後をつけたりバイト中の様子を影からのぞいたりしていた。
 しかしあるとき佐久間というおかまから、願いがかなうという赤い液体をもらう。
 その液体が入った小瓶をおまもりに、勇気を出して冴子は祐一に告白をするのだが、そのフラれ具合はなんというか完膚なきまで、といった感じ。フォローのしようがないほどにフラれてしまう。
 そして傷心の冴子はその場で赤い液体を祐一にかけてしまう。
 すると驚いたことに(ってタイトルから察しがつくんだけど)、祐一は4センチほどに体が縮んでしまっていたのだった。
 かくして初恋の人を手に入れるという「願い」がかなった、冴子。
 冴子と祐一のホラーな生活はここから始まる。

占っちゃうぞ
 タンバリンを振り回しておどり未来を占うという「タンバリン占い」で一山あてたマリ。
 今は伝説の占い師としてその名を馳せている。
 しかし実はヤクザな芸能記者マキオからネタを売ってもらっていたに過ぎず、その正体はかつて「亀戸のピーター」(女なのに)と呼ばれた売れないキャバレーダンサーに過ぎなかった。
 そんなマリの元に、彼女を崇拝する少女ナオミが現れる。
 はじめはアシスタントとして雇えというナオミを軽んじていたマリであるが、しばらく過ごすうちに、むしろナオミが本当の超能力者であることに気づく。
 そしてマキオを切り捨て、ナオミの能力を使ってさらに占い師として大成しようと考えたマリは、ナオミを監禁状態に置くのだった。
 かくしてやはりなんだ、ナオミとマリのホラーな生活が始まるのだね。

 とこのようにとにかく、双方コメディタッチで始まるにも関わらず、ホラーな生活に突入するといった感じのお話が2話収録されている。
 面白いかどうかと問われたら疑問詞を掲げざるをえない一冊。
 ドラマは面白かったのかな?記憶にある人もしいたらコメント欄に自慢してってください。

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作品名: 妄想中学ただいま放課後
作家名: 宮藤官九郎
ジャンル: 対談集
笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
宮藤官九郎のドラマ脚本とか
【書評・あらすじ】
 宮藤官九郎がだいたい同学年の人を集めて、理想の妄想クラスを作ろうと試みた対談集。永作博美、的場浩司、阿部サダヲ、相田翔子、遠藤ミチロウなどと対談している。
 まずこの本で言えることは、当時32~33歳だった永作博美のかわいさ。やんやいっても仕方ないので、まず以下の写真を見ていただきたい。

DSC_0022.JPG巻頭のグラビアより永作博美。
「かわいい」という言葉の意味を超えたかわいさ。
ケータイで撮ったのでピンボケしているのはご愛嬌。


DSC_0021.JPG 僕が今30なんだけど、同級生にこれほどのクオリティを保った人がいようか。この問いに僕は声を大にして言いたいのだ。
 否!断じて、否!
 え?だれですかあなたが、ぶっ、いや、ちょ、ぷ、痛い、やめ…
 ワタシリンダよ、同級セー、みんナ綺麗、リンダ思うヨ。

 ところで、これまで数々の対談集を読んできたけど、結局対談というのは著者(?)というより、その対談相手が面白いかどうかにかかっているように思う。
 それは結局著者(?)がどんな人と絡めるかという意味で、やはり著者(?)の力量とかキャラクターにかかっているわけだけど。
 それでこの本、総じてまあまあよかったと思う。
 永作博美のちょっとめんどくさそうな感じ、的場浩司のヤンキー話や無人島話、阿部サダヲが中学時代にミロのCMに出ていた驚き、将棋の羽生善治の将棋の世界の話、安野モヨコとの意気投合感、パンクのカリスマ遠藤ミチロウのかっこよさ。
 それぞれの対談相手がそれぞれ異なる世界の人で、それぞれ魅力のあるものだったと思う。
 特に遠藤ミチロウ。オーケンのエッセイなんかにもたびたび話題に上っていたので名前は知ってたんだけど、伝説のパンクバンド「スターリン」のボーカルだった人だったりする。
 「だからオシッコとツバっていうのはスターリンにとってものすごく象徴的な武器。あとは言葉しかない」
 そんな名言をさらりと吐く、素敵なおじさんだ。

 しかし、及川光博の回だけはその限りではなかった。この人ペラッペラだよ。なんかもうやる気なくなっちゃうよ。ミッチーの話からは、得られるものは何ひとつないよ。
 言葉はいつも人を欺くけれど、それだけはほんとのこと。

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