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笑える本を読もう! > 景山民夫 - その他の本のレビュー > LIFE IS A CARNIVAL 極楽なんでも相談室

作品名: LIFE IS A CARNIVAL
作家名: 景山民夫
ジャンル: 悩み相談

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆★★★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
景山民夫その他ジャンルの本
【書評・あらすじ】
『まんがくらぶ』に連載していた景山民夫の人生相談をまとめたもの。
 まんま中島らもの「明るい悩み相談室」の景山版。基本的に投稿者からのあほな相談を受け、景山がさらにアホな回答をするというスタイルで進んでいく。中にはシリアスなものもあったけど。

 さすが景山民夫というか、TV業界の人だっただけあって、テレビ関係の質問への返答が面白い。
 例えば「テレビの放送禁止用語はだんだん増えてませんか?」という福岡県20歳会社員への返答で景山はこのようなことを言う。

でも、忘れちゃいけないことは、ある言葉を使わないよにすればするほど、差別というのはかえって助長されるんですよね。無視するってことはすなわち差別することですからね。実はそれが一番いけないんです。

つまりテレビが放送禁止用語を増やせば増やすほど、実はそのことで被差別者は増えているということを言っているのだ。この悩み相談は平成2年ごろに連載していたようなので、すでに20年前からテレビの自主規制は始まっていたんだね。
 そのほか、愛知県17歳学生からの「どうして『サザエさん』はあんなに人気があるんですか?」という質問。『サザエさん』の視聴率はいつも20%越え、ときには30%にもなるというけど、なぜあんな番組が人気があるのか、という質問なのだけど、回答よりも先に『サザエさん』がそんなに人気だったことに驚いていまう。さて、これに対する景山の返答は以下のとおり。

視聴率が高いということは、実はみんながその番組に飽きてるってことなんです。テレビというのは麻薬ですから、視聴率って基本的には習慣性なのね。番組が面白いとか面白くないとかは関係ないんです。

そして習慣性でテレビを見ている人は、自分の期待が裏切られるとその番組を見なくなる。だから期待を絶対に裏切らないマンネリの『サザエさん』は人気だというのが景山の回答だ。
 このように景山の切れ味溢れる回答が楽しい1冊だった。

 ただし惜しむらくは、晩年に某宗教にどはまりした伝記的事実もあり、なんというか、「死」のテーマについて語るときの景山の回答はやばい。「あの世」の話になるとやけに断定口調というか、ハンドル的な意味の「遊び」が感じられない。
 いや、それさえも「ありき」で楽しめばいいのかもしれないけど、僕はちょっと無理だな。

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