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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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笑うべからず/遠藤周作

【あらすじ・ひとこと】
 筒井康隆に『笑うな』というショートショート集があったが、今度は遠藤周作の『笑うべからず』だ。このブログでこういうタイトルの本を紹介するのは、ややこしくて気分がいい。
 しかし遠藤周作と呼ぶと『沈黙』とか『海と毒薬』などのお文学作家な印象があるかもしれないので、ここはひとつ狐狸庵先生(アホな本を書くとき、遠藤はこう自称する)と呼びたい。
 まあそんな感じのユーモア短編集なのだ。

 狐狸庵先生といえばセコい人、ケチな人、コマゴマしたことに口うるさい人、ま、和子さん、こんなところに埃がまだ残ってるじゃありませんか、高橋家の嫁ともあろうものがいいご身分だことですこと、みたいな人といったイメージがあるが、恐らく僕にそんなイメージを植え付けたのがこの本だ。
 免許を取る、マイカーを買う、といったご近所の動向をいやらしくけん制しあう主婦たちを描いた「女の決闘」、マイホームの塀に立ちしょんべんされることを恨めしく思う男の話し「するべからず」、金を使わずにすむ方法をひたすらに思案するエッセイ「参った、参った」。
 セコい!セコいっすよ狐狸庵先生!

 おススメは、ひっそりと暮らしていた山奥の庵に高度経済成長の波が訪れ、そのことを恨めしく思いつつクサクサする狐狸庵先生の話し「花鳥風月を友として」。
 ワケのわからん作家志望の学生に逆恨みされたりして笑えるのだけど、最終的になんだか情緒的で切なくなる話し。

笑:☆☆☆☆☆★★★★★(笑える度)
楽:☆☆☆☆☆★★★★★(楽しめる度)
ス:☆☆☆☆☆★★★★★(人におススメできる度)
危:☆☆☆☆☆★★★★★(図書館など静かな場所で読んだら危険度)
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