ボクはこんなことを考えている

作品名：　ボクはこんなことを考えている 作家名：　大槻ケンヂ ジャンル：　エッセイ 笑：☆☆☆☆☆☆☆☆★★ 楽：☆☆☆☆☆★★★★★ ス：☆☆☆☆★★★★★★ 危：☆☆☆☆☆☆☆☆★★ 大槻ケンヂその他のエッセイ

【名言・名文・名セリフ】
死んだら伝説、狂えばカリスマ、生き残ったらただのおっさん。

【書評・あらすじ】
　このエッセイはのっけから笑える。
　ツアー先でふらっとたちよったバーのママが「ブルースな人」だった。そして常連らしい「ジョニー」と称するどこから見ても日本人のおっさんが来店することで、事態は恐ろしい結末を迎える（「恐怖体験」）。さらに「オーケン」と詩集の入った革ジャンを買ってくる両親とＬＳＤへの思いを綴った「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ザ・ダイアモンド」と立て続けに笑えるエッセイが続く。
　他、プロレス、ＵＦＯ、ノストラダムス、名画座で見た映画など、好きなことを書きまくってある一冊。
　まあそれゆえ一般ウケはせんだろうと思うんだけど。

　ロッカーという「因果な商売」について語った一言。
「死んだら伝説、狂えばカリスマ、生き残ったらただのおっさん」
　名言だと思う。

めくるめく脱力旅の世界

作品名：　めくるめく脱力旅の世界 作家名：　大槻ケンヂ ジャンル：　エッセイ 笑：☆☆☆☆☆☆☆★★★ 楽：☆☆☆☆☆☆☆★★★ ス：☆☆☆☆☆☆★★★★ 危：☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 大槻ケンヂその他のエッセイ

【書評・あらすじ】
　しなびた温泉街にエドワード・ヴァン・ヘイレンが脱ぐという噂のストリップショーを見に行く、というハードロックファン以外には分からんでしょうといった内容の話から始まるこのエッセイ。まあハードロックファンからしてみれば、エディ顔のストリッパーの姿が容易に目に浮かぶので、しこたま笑えるんだけど。
　さらには心療内科に「禁ＵＦＯ」を解いてもらいに（その昔、心療内科で「大槻ＵＦＯ禁止令」が出たらしいのだ）行ったり、と、もう一般ウケする気ないのだ、この人は。ほとほとあきれたわ。うそ、ほんとは好きだ。
　そのほか、結構お互いに憎からず思っているけど、のっぴきならぬ事情でサヨナラをしなければならないオーケンとスイカちゃんの話（「スイカちゃんと熱海でお別れ」）、亡くなった友人に線香を上げにいく（「友達に線香を上げにいこう」）など、笑え、かつホロリとくる話も。
　そして何よりこの本の爆弾はこれ。
　「モデル撮影会に潜入？！」
　ただでさえマニアックなオーケンが、本物のおたくに囲まれてモデル撮影会に潜入する。これはもう読んでもらわなければ分からないのだけど、読んでもらえたら分かります。爆弾。
　そんなわけで、本屋で立ち読みするならそれなりに勇気が必要だけど、おススメの一冊。