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書評ブログの【笑える本を読もう!】

書評ブログの【笑える本を読もう!】


作品名: こらっ
作家名: 中島らも
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
中島らものその他のエッセイ 
【書評・あらすじ】
 中島らもが世のおかしなことを「こらっ」としかる。「テレビ」とか「日本のテレビの低俗さを嘲笑したアメリカのメディア」とか。
 こと、「言葉の圧殺を叱る」が好きだ。
 この「言葉の圧殺を叱る」では放送禁止用語の妙が冗談まじりで叱られている。しかし最後の一文を見ると、思わず何かドキリとするような真剣さを感じる。
「問題は言葉の響きの中になど存在しない。それを使う人間の意識の在り方にあるのだ。」
 実はらもさんはこの件について本気で怒っていたらしく、この問題はことあるごとに言及されている。
 特に亡くなる直前に書き残され、死後に発売されたエッセイ集、『何がおかしい』での放送禁止用語批判は痛烈。
「いったいいつまで「表現の不自由」に隷属せねばならないのか。おれは闘うが、それは気の遠くなるほど根気のいるファイトだ。」
 そんな中島らもの信念の片鱗が、この『こらっ』にも垣間見える。

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作品名: 愛をひっかけるための釘
作家名: 中島らも
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆☆☆★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
中島らものその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 こんなタイトルだけど、恋愛の話はそんなになかった気がする。
 あえてあげるなら、「よこしまな初恋」での小学生らしからぬけしからん初恋の話くらいか。
 そのほか、CMのこととか死のこととか笑いのこととか、とにかく一貫したテーマはなく何でも語られている。
 アル中時代に書かれたものだと思うんだけど、何でもよく知ってる上に、面白い。そして何より、美しい文章に驚かされる。本当に中島らもはバケモノだな。

 この本で特筆すべきは「サヨナラにサヨナラ」。
 中島らもの数あるエッセイの中でも最も美しいエッセイだと思う。
 宇宙と光と時間の関係から、人の愛の話を導き出し、最後にしびれるほど美しい一行。
 これだから、らもさんはずりぃ。
 気になる人は中島らもの名言集をチェック。

 なお、僕はその一行が好きすぎて、友人の結婚祝いにこの本を贈りました。
 それほどにすてきな一冊です。

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