笑える本を読もう! >
町田康のエッセイ【書評一覧】 > 爆発道祖神
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朝日新聞の夕刊に連載していたものをまとめたエッセイ集。
2ページほどのショートエッセイと、その内容に沿った写真が掲載されている。
短めのエッセイがどばばっと収録されているので大変内容を要約しづらいのだが、各エッセイのタイトルをいくつか列挙するだけでもその雰囲気は伝わるのではないかと思う。
では以下にいくつか。
「焼き鮭と石の憎い奴の前で俺、ひっひっひっ」
「今生がビッグバンしそうになってっから」
「他人を押しのけて、ひっひっひっ、俺は利己主義者」
「ろくでなしの私。やっと自由になれたよ。ショベルだよ」
「夢が毀れて、お湯がこぼれてそこらびしょびしょですわ。」
「俺が何屋か。それがおまえに分かるか?俺の苦しみが」
「心がささくれだっちまった。俺は孤独が愉快な親爺なのに」
「奇跡の再来・再臨ショー。おでこぷるるん。回るシャッポウ!」
「家賃と光熱費と慰謝料とその他の月賦。歌って。踊って。」
「またどこかでお目にかかれることを念じつつ、さいならを。」
ゼェゼェ、ハァハァ。とまあ適当にピックアップしてみたが、各エッセイのタイトルだけでもこれだけ個性的なのだ。
ちなみにいっとくけど、台詞を引用したわけではないからね。あくまでも各エッセイのタイトル。
しかし、タイトルだけで町田康の書くちょっとした詩の一節のような印象を感じるのは気のせいだろうか。
おススメは「フォークの柄に立ち、夕陽の中に座る俺、へっ、ノーマネー」。
この人の「フォーク並び」に対するこだわりはやばい。
これは別人が解説してしまってもたぶんまったく面白くなくて、町田康が町田康的に憤りながら語るのが一番面白いと思う。
そんなわけでここでは解説せんので、ぜひ本を読んで笑っていただきたい。
当ブログの「危険度」の意味で要注意。
しかし本全体の印象としては個性的過ぎてあまり一般ウケはせんかなって感じ。
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原田宗典のエッセイ【書評一覧】 > 本家 スバラ式世界
作品名: 本家 スバラ式世界 作家名: 原田宗典 ジャンル: エッセイ 笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆★★★★ ス:☆☆☆☆☆☆★★★★ 危:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 原田宗典その他のエッセイ |
『十七歳だった!』を紹介したときにも書いたけど、この人の文章は驚くほど大槻ケンヂと似ている。
根あかなオーケンといった感じだ。
まあもっとも根が明るくなってしまってオーケンのオーケンらしさが保たれるかは知らないけど。
『スバラ式世界』シリーズの第3弾。
と書いている僕が1と2弾をまだ読んでいないのが微妙なところだけど、ええい、ままよ。
免停講習にいって暴走族の少年とにっこり会釈させられたり、人間ドックに行って肛門に指をつっこまれたり、学生時代に飯を求めて友達の家をたらいまわしになったり、温泉で彫り物のある方々に囲まれたり、etc。
といった、過去におきたアワアワした出来事を、一話15ページほどの少しボリューム多めなエッセイとして綴る。
あとがきは、エッセイにもH君として出てくる、写真家で友人の久山城正。
友人からみた原田宗典の様子(かなり慕われている!!)と、久山の撮影した原田の写真が掲載。
この人のエッセイは根あかなぶん僕の趣味とは弱冠ずれちゃうんだけど、数十冊ある中、どこをとっても同程度笑えるんじゃないかと予感させるものがある。もちろんいい意味で。
「あとがき」で本人が述べているが、「なんとか相手を楽しませようとしてきただけ」という原田の思いが伝わってくるようなエッセイだ。
とりあえず笑える本に飢えたときには間違いなさそう。
追記:
本とは関係ないけど、2013年9月7日に覚せい剤所持で逮捕されたとか。
やけに「原田宗典 エッセイ」検索してくる人が多いとおもったらそういうことか。
そして僕はこの人のことをほとんどまったく知らないんだけど、このエッセイを読む限り「そんな人にはとても見えませんでした。私もニュースを聞いて驚いているところですぅ」といったところ。
しかしどこかで読んだか誰かから聞いたかで、坑うつ剤を飲んでる話しなんかも聞いてたし、やっぱり闇を抱えてたんだねえ。
っていけない、定番のワイドショーのコメントみたいになってる。
とにかく綺麗な身での復帰を祈る。
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