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大槻ケンヂの小説【書評一覧】 > ロッキン・ホース・バレリーナ
作品名: ロッキン・ホース・バレリーナ 作家名: 大槻ケンヂ ジャンル: 長編小説 笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆☆☆★★ ス:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 危:☆☆☆☆☆☆☆☆★★ 大槻ケンヂその他の小説 |
18歳で夏でバカ。
耕助、ザジ、バンの3人が組むスリーピースパンクバンド「野原」が、マネージャーの得さんに連れられて初の全国ツアーに出る。その道中、一行はロッキン・ホース・バレリーナを履いた妙なゴスロリの少女を拾い、なんだかんだと同行することに。ダメな男たち4人と変な女の子1人を連れて、「野原」は東京、名古屋、京都、大阪と、ライブの最終地点博多を目指し南下してゆく。
各々が抱える心のすき間、個人的な問題、そしてロックとライブ。
KISSの"God Gave Rock and Roll to You"を物語の核に据え、少年とおっさんと謎の少女の旅は続く。
ロックを純粋に目的としている若者と、それを手段として利用しようとしている大人。
物語の主軸にあるこの構図を描けたのは、バンドマン(オーケンは筋肉少女帯のボーカルである、念のため)として内部から80年代バンドブームを見てきた大槻ケンヂにしか書けないものだったろう。
それにしてもやはり大槻ケンヂの小説はいい。
というか初期の小説はドロドロしてるだけで好まなかったんだけど、先日短編の『ゴシック&ロリータ幻想劇場』を読んで以来すっかり評価を覆してしまった。
そして案の定この『ロッキン・ホース・バレリーナ』も良かった。
心の傷とか恋とか青春とか、描かれる物語はそうとうにクサい。実は恥ずかしくなっちゃうほどに青臭いはずなのだ。
しかしそんなクサさを、ロック(≒バカ)が中和している。
総ページ数およそ400ページというかなりの長編小説だと思うんだけど、描かれるストーリーは超シンプル。読者の期待をまったく裏切らない展開とでもいおうか。
しかしそのシンプルさがとても心地良い一冊。
「神が我々にロックンロールを与えたもうた」
キッスの名曲をBGMに、ロックに賭けた若者たちのひと夏の青春を描いた青春ギャグ小説。
ロックの素敵さを再認識させてくれる一冊。またバンドがやりたくなった。
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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 何だかんだと
2000~2001年ごろに連載されていたコラム。
当時のテレビ、芸能人(とそのホームページ)、CMについてメッタ斬りにしてある。
たとえば笑っていいともに出ていた橋田壽賀子のイタさ、野口五郎の結婚のしょっぱさ、カイヤ、など。それから三原じゅん子とコアラの話題が数回話題にされている。そういえば同じ時期連載されていた松尾スズキの本にも三原じゅん子・コアラ夫妻の話題は幾度となく登場していた。
この手の人には気になる2人だったのか。
また、酒井法子について書かれた回もあるのだけど、ナンシー関は眼光が鋭すぎるゆえ予言者みたいなところがあるので、「この人覚せい剤やってそう」とか言い出しはしないかドキドキしたというか、本当に言い出さなくてよかった。
個人的にCMの章に記された「カルキング」のネタがキタ。CMをぼんやり見ていてもなんとも思わなかったと思うけど(いや、さすがにこれはツッコミいれたかな)、ナンシー関の語りの字面でみるとたまらなくツボ。
カルキングのCMを見つけたので、参考までにYoutubeにリンクを貼っておく。あとは本を読んでみてください。
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