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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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作品名: 何がどうして
作家名: ナンシー関
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
ナンシー関その他のエッセイ 
【書評・あらすじ】 
 このごろナンシー関の本ばかり読んでいる。
 ブックオフ100円文庫コーナーで大量に入手できるうえ、好きなタイプで面白いからこれは仕方ない。とりあえずのナンシーだ。

 98~99年ごろに連載されていた、芸能人、テレビ、CMに関するコラムをまとめたもの。
 もうほんと、どれだけテレビ見てんだとあきれるほどに、どんなテレビガイドよりもテレビに詳しい。
 しかしナンシー関のどの本にもいえることだけど、いかんせんテレビがテーマなので、当時のテレビ的流行についていけないと楽しみは8割減とみていいだろう。

 それにしてもどうもこれまで数冊のコラムを読んだ感じ、ナンシー関は90年代を通じてずうっと山田邦子と中山秀征を気にしていたようだ。この2人が並列される感じ、なんだかすごく分かる。90年代バラエティで盛大に食い、そして喰われちゃった感じ。
 おそらくこの感じは、僕が森口博子や元Folderの三浦大地君、DA PUMPなんかに感じている形容し難い感情に似ているのだろうと思う。
 しかし中山秀征が2010年になって復活を遂げるとは思ってもみなかった。中山秀征がテレビで再び司会をつとめたりバラエティに顔を出したりしなければならないようなできごとが、何か裏であったんだろうか。知ってる人教えてください。
 それから別枠で、森繁の存在もかなり気になっている様子。それはそれで分かる。

 この本で分かるのは、90年代末のバラエティ番組において「スタッフの笑い声」というのが本来の意味を完全に失ってしまった時代だということだ。この1冊の中で、同テーマについて何度か言及されている。
 そもそも「スタッフの笑い声」には「笑いのプロでもある製作スタッフも思わず吹き出す」という効果があったとナンシー関はいう。しかしそれが90年代末の時点で完全に単なる「ここで笑って」の記号になってしまったのだという。
 おそらくそれが目に余ることになった頃だったんだろう。
 似たようなところで、テロップ、スロー再生、CMまたぎの繰り返しなど「ここで笑って」を分かりやすくするための効果はただただうざったいものね。
 まあそんなテレビの何気ない一面をズバっと明快に斬ってくれるエッセイ。

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笑える本を読もう! > 松尾スズキのエッセイ【書評一覧】 > 実況生中年 寝言サイズの断末魔Ⅱ

作品名: 実況生中年
作家名: 松尾スズキ
ジャンル: エッセイ・絵日記

笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★★★★★★
ス:☆☆☆★★★★★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
松尾スズキその他のエッセイ 
【書評・あらすじ】
 寝言サイズの断末魔シリーズ2冊目。
 2002年から2004年に「週間SPA!」に連載されていた日記(?)的エッセイをまとめたもの。

 とにかく当時の松尾スズキのハンパじゃない多忙さがうかがい知れる一冊となっている。
 舞台、舞台、舞台、そして舞台の脚本の執筆はさることながら(本職だしね)、その傍らバラエティ「爆笑問題のバク天!」に出演しつつ小説、エッセイの執筆、映画監督までこなす。
 その移動時間を使ってちゃちゃっと書いた感が溢れる、というか本人がはっきりとそう書いてる超片手間エッセイ。「エマージェンシーレイアウト」と称し突然フォントが巨大になったり(連載当時は2段組レイアウトを無理やり1段にしていたようだ)、その連載を今書かなくてはならないことを当の連載でグチったり、とにかく松尾スズキらしく破天荒なエッセイだ。
 そのギリギリの中で無理やり書いた文章が、言ってることがめちゃくちゃだったりときどきかっこいいこと言ってたりで面白い。

 連載当時、松尾スズキが監督をしていた映画「恋の門」の話などが書いてあったので、あの作品の大ファンである僕としては買わずにはおれなんだ。ああ酒井若菜。

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