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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 何様のつもり
消しゴム版画師ナンシー関のテレビコラム。89年から92年ごろに連載されていたコラムをまとめたもの。
さすがにこの頃になると時代が古く、森繁が元気に本当の意味でボケまくっていた頃だったり、山田邦子が人気者で元気に和田アキコのポジションを目指していたり、ナンシー関がこよなく愛したテレビチャンピオンの大食い選手権が始まったばかりの頃だったりする。
ところで今何かとやってくれちゃってる蓮舫さんだが、このコラムが連載されていた当時はワイドショーの「3時にあいましょう」でレポーターをしていたらしい。それでその蓮舫さんの回のスタンプには蓮舫さんの似顔絵に合わせてこのようなコメントが銘打たれている――「社会派バカ」
むしろ今の蓮舫さんに言いえて妙すぎて笑った。シャレにならない「社会派バカ」になったものだ。
内容は半分はいつものようにテレビ、タレント、CMなんかにツッコミを入れる内容だったが、日常や考えを綴ったいわゆる普通のエッセイも収録されている。巻末にはNHKで「秀吉」を演じたばかりの竹中直人との対談も掲載。
特筆すべきは、ナンシー関オリジナルの掌編小説が2編収録されている点だろう。
長寿日本一の老人が殺される「長寿日本一殺人事件」と、声帯模写芸人の子どもの半生を描いた「世襲--この家に生まれて」の2編。まあ面白いか面白くないかっつったら、面白いならナンシーはコラムニストではなく小説家になったろうって感じね。
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伊坂幸太郎の小説【書評一覧】 > 陽気なギャングが地球を回す
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作品名: 陽気なギャングが地球を回す 作家名: 伊坂幸太郎 ジャンル: 長編小説 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★ ス:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 危:☆☆☆☆☆☆★★★★ 伊坂幸太郎その他の小説 |
「本に書いてあることはたいてい、でたらめだ。目次と定価以外全部嘘だ」
【書評・あらすじ】
冷静沈着、常に事態を冷静に分析し、あらゆる嘘を見抜く観察眼を持つ男、成瀬。スリの天才にして人間よりも動物を愛する若者、久遠。演説の達人にして口から生まれてきたような男、響野。絶対時間感覚を持つ女、雪子。
これらの能力者たちはこれまでお互いの能力を結集し、緻密な計算をした上で、誰も死なない殺さない、被害者に恐怖心さえ残さない、そして自分も逮捕もされない、そんな無害な銀行強盗を行ってきた。
しかし今回の強盗は別だった。
なんと強盗した直後に、その金を「現金輸送車ジャック」に奪われてしまったのだ。
特殊な能力を持った主人公たち4人が、現金輸送車ジャックとその謎に挑む。相手の手の裏をかく頭脳合戦が面白い。
成瀬、響野、久遠、雪子。物語の視点は主人公4人の間でころころと代わり、気になるところで別の視点に移り変わるのでずいずいと読まされてしまう。
ストーリー展開のテンポがよく、また主人公たちと彼らに関わる脇役達のキャラクターが魅力的。
伊坂幸太郎はこれまで何冊か読んだが、軽快なセリフ回しに反し、ストーリーがシリアスなものが多かった。
そのてんこの「陽気なギャング~」は軽快な会話に加え、物語自体もユーモラス。
ようやく胸を張って笑える本として紹介できるってもんです。
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