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劇団ひとりの小説【書評一覧】 > 陰日向に咲く
ホームレスへの憧れが過ぎて週末をホームレスとして過ごす会社員、売れないC級アイドルをもやは母の愛のレベルで応援する青年、合コンで知り合った男に遊ばれたあげくその友だちにまで「片手間」でしてあげる女子大生、ギャンブルで借金にまみれた挙句オレオレ詐欺を試みる男…。
ダメなやつらの人生のワンシーンを描いたユーモア短編集。
ダメなキャラクターたちの個性がよく描けていて、おかしくて感動的な一冊。
本当に面白かった。これが処女作かと驚くほどに。かなりじっとりした感じがあったけど、そこもまた味としてよし。芸人本が売れまくってる昨今だけど、これはその系列に並べるのは失礼な気がする。正統派フィクションとして十分に読めるのだ。
作風としては奥田英朗の『ララピポ』を彷彿とさせるものがあった。作風自体もそうなのだが、評価も僕の中ではそれくらい高い。
文庫化もされたし、まだ読んでないならそろそろころあいでは。
なお劇団ひとり実父の川島壮八が書いた文庫版の「解説」も興味深かった。
幼少期にアトピーや喘息に苦しんだ話、仕事の折でアラスカに家族で暮らした話、日本に帰国後勉強についてゆけず落ちこぼれた話、工業高校にはいるもすぐに退学し、結局定時制高校を卒業した話など、テレビでは語られない(?)父親から見た劇団ひとりの半生が綴られている。
本書を生み出すにいたった劇団ひとりのキャラクターを見る眼は、定時制高校の暇な日中やアルバイトによって培われたのではないか、とのことだ。
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清水義範の小説【書評一覧】 > 永遠のジャック&ベティ
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作品名: 永遠のジャック&ベティ 作家名: 清水義範 ジャンル: 短編小説集 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆★★★★ ス:☆☆☆☆☆★★★★★ 危:☆☆☆☆☆☆★★★★ 清水義範その他の小説 |
僕の頃はエミリーとクミだったけど、昔はジャックとベティだったらしい。今は誰と誰なんだろうか。ご存知の方、教えてください。
「あなたが着ているところの服はとても美しいですね」
「どうもありがとう」
「そのシャツは私が見たシャツの中でもっとも美しいもののひとつです」
そんな一昔前の英語の教科書の登場人物、ジャックとベティの30年ぶりの再会「永遠のジャック&ベティ」、他7話を収録した短編小説集。
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