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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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作品名: 西方冗土
作家名: 中島らも
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
中島らものその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 僕が最初に読んだ中島らもの本。
 今でこそ「心の師」と(勝手に)呼ぶほど敬愛する中島らもであるが、この本ではそれほど好きにならなかったのだ。
 しかし今改めて読んでみて合点がいくのは、この本は結構VOW的要素が強い。関西人の妙なとこや関西で見つけた驚きの看板(もろVOWチック)などについて語られている。だからVOWで素直に笑えない僕としては、そんなに好きな内容ではなかったのかもしれない。
 しかし2章に書かれた「試験に出る関西弁」は好きだ。関西弁の単語とその使用例が示されているのだけど、どれもアホな実例ばかりで、コント作家だったらもさんの本領発揮、といった感じだ。
 特に「④女の子をデートに誘う」の項の「アホ」の使用例なんて、胸がキュンとなるほどにいい。まあ書いているのはあのおじさんなんだけど。

 ところで15年ほど前にテレビでやってた、所ジョージ司会の「○○万人伝説」みたいなタイトルの番組で、「ネーポン」なる謎の飲み物が紹介されたことがあった。それは怪しいおばさんが亜細亜コーヒーなる危ないムードの店で売ってる謎の飲み物で、「自主規制」が推奨される今のテレビではまずお目にかかれないような、大変いかがわしい映像だった。
 その映像は僕がこの年になっても覚えているほどに笑撃的で、当時テレビの前でのた打ち回って笑った記憶がある。
 ところでこのネーポンの元ネタは、どうやらこの『西方冗土』にあったらしい。らもさんがこのエッセイで紹介したところ、テレビ局がらもさんの制止を聞かずに取材を敢行してしまったらしいのだ。
 その辺は「謎のババア喫茶」にて詳しく書かれている。

 また、この本はチチ松村のあとがきもめちゃくちゃ笑える。
 それだけで笑える度が☆一つ上がるほど笑える。
 バリに同行して一緒の部屋だったらもさんが躁転してしまい、深夜、寝ようとする松村を必死に寝かせまいと意味不明なことを叫ぶらもさん。珍しくハイならもさんを、しかも客観的視点で見ることができるという貴重なあとがき。
 なお、この「あとがき」に書かれていることは『水に似た感情』にて小説化されている。

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作品名: 僕が20世紀と暮らしていた頃
作家名: 野田秀樹
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★
ス:☆☆☆☆☆☆☆★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
野田秀樹その他のエッセイ 
【書評・あらすじ】
 エッセイか小説か微妙なところなのだけど、文中で野田秀樹自身がエッセイと言っているのでエッセイということで。
 2035年、老人となった野田秀樹が二人の孫に「20世紀で消えてしまったもの」について語って聞かせる、というスタイルのエッセイ。一話一話にショートショート的な要素もあって、そうした意味で小説としても楽しめる。
 「ガリバン」や「運動会の白足袋」といった、とっくに消えてしまったものもあれば、「カエルの解剖」「ドッジボール」といったそういや最近やってるとこ見ない、みたいなものもある。
 1993年に出版された本らしいから、連載されていた当時としては現在進行形で消えているものも多そう。野田秀樹ならではの鋭い読みが楽しめる。

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