忍者ブログ

書評ブログの【笑える本を読もう!】

書評ブログの【笑える本を読もう!】

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

SHARE THIS!!!    

作品名: ロバに耳打ち
作家名: 中島らも
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆★★★★
中島らものその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 晩年に出されたエッセイ。
「衣食住」というテーマで連載されていたというが、話題はもんじゃ、入院生活、象のノミなど多岐に及ぶ。
 冒頭の「幼時の記憶」では自分が生まれるときの記憶が語られ(らもさんは生まれたばかりの頃に見た風景を記憶していたらしい)、その後幼少期に見たカカシに追いかけられる悪夢や、お父さんの手の込んだいたずら、映画館で見た映画のエロシーンの話等、序盤は自伝的要素が強い。
 特に父親の話が印象に残った。
「あの日の風景」でらもさんの父が「今日亡くなった」とあるので、そのため父の回想が多かったのかもしれない。
 幼少時代、息子を驚かすだけのために、出っ歯の入れ歯を作った歯科医の父の話なんか、なんともいい。 
 最後にらもさん自身によるいくつかの著書の解説と、「お悩み相談」が掲載されている。ファンとしては嬉しい。

PR
SHARE THIS!!!    
 

作品名: 美女と野球
作家名: リリー・フランキー
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆☆☆★★★
ス:☆☆☆☆☆☆☆★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
リリー・フランキーその他のエッセイ 
【書評・あらすじ】
 笑えるエッセイ集。
 大半がシモ、怪しい世界の絡んだ怪しい話、そしてシモでさらに怪しい話。
 しかし、「オカンがガンになった」など、そのまんま『東京タワー』が始まってしまいそうなホロリとくる話もあったりする。

 この一冊を読んで、リリー・フランキーの物の考え方、好きだなと思った。
 「こーゆー人たちの描く絵」で、リリーは知的・精神障害者の扱われ方についてこう語る――「健常者だって不具者だって、絵の上手な奴もいれば、性格のヤな奴だっているでしょ」。この言葉は、知的障害を持った主人公を描いたドラマにおいて主人公が概して「いい人」として描かれること、そして精神病院の先生が患者の絵を見て「こーゆー人たちの描く絵っていいですよね」と言ったこと、という二つの出来事についてのコメントだ。
 こうやって善人面をする人たちは、善意のつもりで、その人たちを無理やり大きな一つの枠に閉じ込めてしまう。差別意識ってむしろこういう逆の形で表れるものだと僕は思う。そんなわけで上のリリーの言葉に共感する。
 ちなみに僕の好きな二人の作家が、これと同じような発言をしている。
 中島らもは放送禁止用語の観点から、「(身体障害者を指す言葉をして)言葉を禁ずることで、その人たちの存在を否定している」といったことを言っており、松尾スズキは「障害者はいつも主人公として扱われるけど、本当はエキストラとしていていいんだ」といったことを言っている。
 どれも好きな考え方だ。

SHARE THIS!!!    
PREV ≪  TOP | 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134  ≫ NEXT
Sponsored Link
Share
Ranking
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ
New Reviews
Recommend
松尾スズキ (小説)
 クワイエットルームにようこそ
中島らも (エッセイ)
 中島らものたまらん人々
町田康 (エッセイ)
 猫にかまけて
奥田英朗 (小説)
 ララピポ
森見登美彦 (小説)
 夜は短し歩けよ乙女
Sponsored Link