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中島らものその他の本【書評一覧】 > 何がおかしい
中島らも遺稿集の第二弾。
『論座』に連載していた笑いに関する評論(あまりにも過激と判断され掲載されなかった未発表分含む)、漫才、コント集、対談などが収録されている。
また、2003年に収録されて放送されなかったラジオ番組が収められたCDが付いてくるのもファンには嬉しい。このCDには、社会的弱者へのやさしいまなざしが感じられる、かの名曲、「いいんだぜ」の弾き語りがノーカットで収録されている。
『論座』での評論は、中島らもの集大成とするにふさわしい内容だった印象がある。
「笑い」についての考察。
雑誌の方向性から、全体的に多少お堅い内容となっている。
特に笑いと差別に関する論考では、いつになく真剣な、研ぎ澄まされたナイフの先のような鋭い怒りが感じられた。あのらもさんが本気で怒っていた。
読んでいてなんだか涙が出た。
そんなエッセイだった。
ちょっと高いけど、中島らもファン必見の一冊。
でもファンじゃないならちょっとあれね。
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中島らものエッセイ【書評一覧】 > こらっ
中島らもが世のおかしなことを「こらっ」としかる。「テレビ」とか「日本のテレビの低俗さを嘲笑したアメリカのメディア」とか。
こと、「言葉の圧殺を叱る」が好きだ。
この「言葉の圧殺を叱る」では放送禁止用語の妙が冗談まじりで叱られている。しかし最後の一文を見ると、思わず何かドキリとするような真剣さを感じる。
「問題は言葉の響きの中になど存在しない。それを使う人間の意識の在り方にあるのだ。」
実はらもさんはこの件について本気で怒っていたらしく、この問題はことあるごとに言及されている。
特に亡くなる直前に書き残され、死後に発売されたエッセイ集、『何がおかしい』での放送禁止用語批判は痛烈。
「いったいいつまで「表現の不自由」に隷属せねばならないのか。おれは闘うが、それは気の遠くなるほど根気のいるファイトだ。」
そんな中島らもの信念の片鱗が、この『こらっ』にも垣間見える。
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