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浅田次郎の小説【書評一覧】 > プリズンホテル 1 夏
唯一の血縁者がヤクザの叔父さんだけという、わけありの人生を送る主人公の木戸孝之介。極道ものの小説を書いて口を糊している。
父の葬式で再会したその叔父さんがリゾートホテルを経営するという話を聞く。
しかしいざ泊まりに行ってみると、なんとそこは「任侠団体」が運営する任侠団体専門のホテルだった。
町の人々はまだしも、警察までもから「プリズンホテル」と恐れられるそのホテル。
ホテルがホテルだけに、泊まりにくる客も従業員もみなそれぞれの事情を抱えている。
それぞれのわけあり人生が交錯する、夏の日の二泊三日。
上質でしかも思わず吹き出してしまうような笑いどころがしっかり用意されているうえ、義理と人情でぐっとくる場面も。笑わせて泣かす。見事に読者の心を突いてくる作品。バツグンに面白かった。
全4巻あるので、しばらく安心して本が読めます。僕は嬉しい。
シリーズ全作も合わせてどうぞ。
プリズンホテル 2 秋 プリズンホテル 3 冬 プリズンホテル 4 春
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中島らものその他の本【書評一覧】 > 逢う・訊く
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中島らもの対談集、上下巻。
『逢う』は冒頭から野坂昭如とのケンカで始まる。
なんでも「体制」を自称した野坂が、「そろそろ中島に何か賞を与えてやろうか」的なことを言ったことにらもさんが激怒。「俺が相手や」と長々書いた果たし状を送ったらしいのだ。
ファックスで。
それで野坂というと、大島渚の結婚何周年記念かなんかで、思いっきり大島を殴り倒したことがあるような暴れ者。大いに怒っておられる。
結局決着は「らっきょう」をテーマに短編小説を書く、ということで決められることに。
さてさて、どうなりますことやら。
なお、『逢う』では野坂昭如を始め、中島らもと親しかったミュージシャンチチ松村、劇団立ち上げ以前から仲の良かった松尾貴史、井上陽水、筒井康隆などとの対談が収録されている。また『訊く』ではらもさんがお世話になってた(そして目が見えなくなるほどの薬を処方していた)精神科医、なにかのエッセイで賞賛されていたゲイの高校教師など、いわば「無名人」の達人たちとの対談が収録されている。
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