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万城目学の小説【書評一覧】 > 鴨川ホルモー
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この小説、ずいぶん前から気になってはいた。
が、なんとなく手をださずにいた。
書店の店頭でプッシュされていると、「けっ」とかいってひとまず敬遠するタイプの僕なのだ。
しかし、ふとしたタイミングで「あ、そろそろあの本読むか」なんて気が向いたときに限って、作者の名前がどうしても思い出せない(だって万城目を「まきめ」とは読めないでしょう、ふつう)、そのとき行ったブックオフに置いてない、などの不都合が重なり、一向に読むことができなかった。
おかげで、いつの間にか『鴨川ホルモー』は「かなり」気になる小説になってしまっていた。
理想としてはブックオフの100円文庫コーナーで見つけたかったのだが、やむなく300円で購入。
読後の感想としては、森見登美彦の『四畳半神話大系』と似た印象を受けた。
舞台が同じ京大だし、同じ町(京都)で物語が進んでいくのもその一因かもしれない。
が、主人公が世界に対して抱くへんてこなルサンチマン、へんてこな恋心、彼を取り巻くへんてこなキャラクターたちetc.etc、やはりそれ以上に相互の物語に通じる何かがあるような気がするのだ。
それはともすると、どこかで双方の物語がリンクするんじゃ、と思えるほどだった。
あれ、っていうかこの二人は同一人物ではないよね?
違うペンネームで書いてるなんてこたないよね?
ほら、リリー・フランキーと松尾スズキも実は同一人物じゃない。少なくともこのブログではそういうことになってるじゃない。
ついでにいうと柴咲コウと中谷美紀も、まま、同一人物やんね。見分けつかないよね、ほんと。
と思って今調べたら、万城目と森見は同世代の同学出身ということで普段から親交が厚いのだそうだ(wikipedia調べ)。
はーん。
さてさてあらすじ。
食費を浮かすために新歓コンパに行きまくっていた安倍。
あるときあるサークルから超ダッセェ勧誘チラシを受け取ってしまう。
しかし試しにそのサークルの新歓コンパに行ってみると、参加していた女の子の鼻にひと目惚れをしてしまう。そしてその後もその女の子の鼻目当てにそのサークルに通いつめることになるのだが、あれ、っていうかこのサークルって何するとこ?
なんていってたら実はこのサークル、あろうことか、1000年の歴史を持つ由緒正しき、かの「ホルモー」を行うサークルであることが分かる。
が、結局ホルモーが何なのかがそもそも分からない。
恋愛、友情、青春、葛藤。
といった青臭いテーマが描かれているものの、「バカ」というオブラートにふんわりとくるまれていて、ひねくれものの僕にも読みやすい小説だった。
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松尾スズキのエッセイ【書評一覧】 > 永遠の10分遅刻
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作品名: 永遠の10分遅刻 作家名: 松尾スズキ ジャンル: エッセイ 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆☆★★★★★ ス:☆☆☆☆☆★★★★★ 危:☆☆☆☆☆☆☆★★★ 松尾スズキその他のエッセイ |
「まえがき」に自ら書いているとおり、いろんなところに書いた文章を寄せ集めたもの。
映画、漫画、ゲームなどにかんする寸評が中心。そのほか自筆の4コママンガがところどころはさまれ、最後にはNHK-FMで放送したラジオドラマの脚本が掲載されている。
この寄せ集め感。
表紙からして様子がおかしい。友達んちのテーブルの上にそっと飾っておきたい感じの松尾スズキ肖像画だ。すでにそこでかなりぐっとくるのだけど、内容もなかなか吹き出すのをこらえるツボが多かった。
特に冒頭の「その言葉、汚穢につき」という映画寸評がクル。
松尾スズキはただ映画の台詞を紹介しているだけなのだが、その台詞が本当にすごい。
「パパの精子がシーツに残り、ママの割れ目に残ったカスがおまえだ。このおフェラ豚」etc.
罵詈雑言も粒が揃うと笑いになるんだなと感心してしまった。
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