笑える本を読もう! >
清水義範の小説【書評一覧】 > バールのようなもの
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ニュースで耳にした「犯人はバールのようなもので…」のバールの「ような」の部分が気になって、「バールのようなもの」を探す。表題作「バールのようなもの」を含む短編小説集。
基本的にはユーモア小説だけど、たははと笑うことはあっても、声に出して大笑いする話は少ない。
ただし「豪奥新報元旦号第二部」は危険。
とある田舎の村、豪奥で出されている雑誌という体で描かれる。清水義範お得意の模倣(パスティーシュ)もの。豪奥における国際化に関する対談、豪奥出身のスターたちからの寄稿、姉妹都市からの手紙など、いかにも実際の地方紙にありそうな記事が模倣されている。
恐らく声を出して笑ってしまうことになるので乗り物等で読んだらダメ。どうしても移動中に読みたいなら、傍らに『試験対策のための他動詞マスター』みたいな、なんかよくわかんないけど、そういったつまらなそうな本を用意して危ないときに備えておいたほうが良い。万が一『試験対策~』まで面白かったら諦めて声を出して笑おう。
やはり清水義範はパスティーシュものが面白いです。
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