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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > ザ・ベリー・ベスト・オブ・ナンシー関の小耳にはさもう
作品名: ザ・ベリー・ベスト・オブ・ナンシー関の小耳にはさもう 作家名: ナンシー関 ジャンル: エッセイ 笑:☆☆☆☆☆☆★★★★ 楽:☆☆☆☆☆☆★★★★ ス:☆☆☆☆☆☆★★★★ 危:☆☆☆☆☆☆★★★★ ナンシー関その他のエッセイ |
正直、あると思った。
ブックオフで見つけたときも、ですよねー、としか思わなかったし、レジに向かいながらも、買うよねーとしか思ってなかった。
「ザ・ベリー・ベスト・オブ・ナンシー関」、そりゃあ、あるでしょうね。
念のため初めてこのブログにきた人に説明しておくと、ナンシー関とは2002年に急逝したコラムニストで、同時に消しゴム版画家という世にも珍しい肩書きを持っており、テレビや芸能人について痛快な論を展開し、見ているものが「そうそう!」とうなづいてしまうような、かゆいところに手が届くネタを数多残した人なのだ。リアル女版マツコ・デラックスと思っていただけたらいいだろう。笑える本を読みたければとりあえずこの人のコラム読んどけ的コラムニストなので、どうぞよろしく。
さて、週刊朝日で約10年間連載された「小耳にはさもう」。この連載は「耳」シリーズとして6冊書籍化されているんだけど、そのシリーズから100本を厳選して一冊にまとめたのがこの「ザ・ベリー・ベスト・オブ・ナンシー関の小耳にはさもう」だ。
しかし今何気に「厳選して」と書いたけど、果たして本当に厳選されたのかどうかさえ怪しい。
というのも、ナンシー関のコラムはとにかくどこを斬っても一定なのだ。正直かなりの冊数をこれまで読んできたけど、どれがどの本なのか、自分はどの本を読んでどの本を読んでないのか、じっくり読んでもまったく見分けがつかないほどなのだ。どこを切っても「芸能人とテレビを斬るナンシー」という同じ柄が出てくる金太郎飴的コラム。
そんな一定のクオリティを保ち続けた10年分のコラムを、どうやって「厳選」するというのか。
なんにせよこれは最たる「ナンシー関入門書」となることだろう。
というのも、ナンシー関のコラムは「何」シリーズが主で、そっちのシリーズが10数冊存在するはずなのだ。
つまり、少数派の「耳」シリーズをまとめたこの一冊をとりあえず読んどいて、気に入れば「何」シリーズをじっくり読めばよい。
ちなみにこの本では、ナンシーからネタにされた芸能人が50音順に掲載されているので、辞書的に使うことができて便利。いや、読書で便利かどうかをいうのもどうかと思うけど。
普通に最初から順に読んでいくというよりも、「あ、中山秀征ってなんて言われているかな」などと思いついたときに索引(全頁の端がアカサタナと黒くしてあり、辞書と同様本を閉じた状態でもどこがア行かわかる)を見て該当のページをぱらぱらとめくり「『生ぬるいバラエティーに不可欠な「中山秀征的才能」において天才である』、うーむ的確」、と満足する、なんて使い方が正しい気がする。
つまり「ナンシー関の芸能人辞典」、と位置づけることができる一冊なのだ。
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