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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 耳部長
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やはりオール6。
いや、これは悪い意味ではなく、むしろいい意味で。
ナンシー関の本はいつもオール6だ。
オール6と書いて安定感と読みたい。
さて、ナンシー関の本は基本的に角川から出されている「何が~」シリーズしかないものと思っていたんだけど、朝日出版からもシリーズとして出されていたのだね。
題して「耳~」シリーズが数冊あるようだ。
しかしまあ内容は角川のシリーズと微塵もかわることないんだけど。
ナンシー関の楽しみ方は、リアルタイムであればそれが理想的でとんでもなく面白かったことが想像できる。
テレビを見て感じているほのかな違和感をこれほど明確に言葉にしてくれる人がいるわけだから、それはかなりの快感だったろうと思う。
しかし2002年に逝去してしまっているのでその夢はかなわないわけだ。
そんなわけで今われわれができる楽しみ方としては、その時代その時代、テレビでいったい誰が目に付いたか、換言すれば「癇に障るほど活躍していた」かを想像しながら楽しむのがベストだと思う。
そしてこの「耳部長」が連載された時代(97~99年)、特に癇に障るほど活躍していたのは、佐藤藍子とヒロミだろう。
今では2人とも根元からぼっきりと翼がもげてしまっているけど、確かに世紀末によく見かけた2人な気がする。
佐藤藍子に関しては、19歳(当時)にしてベテラン然とした「自分が受け入れられることへの確信」が指摘されている。確かに佐藤藍子って昔からテレビに出ていたというイメージ(だけ)があったと思うけど、むしろ当時まだ10代だったということが驚きだ。アンビリバボーのメイン司会なんかもしていたのでてっきりベテランなのかと思い込んでいた。
一方のヒロミについては「兄貴的存在になろうとしているその途中経過が今のヒロミ」といったことが言われている。
ヒロミは確か2004年ごろまで兄貴然としてテレビに出続けていたけど、マチャアキになれなれしくしすぎたとかで「発掘!あるある大辞典」から干されたのを機に急転落。姿を消した。
兄貴路線ではとんねるずやダウンタウンの浜ちゃんと同じ狙いだったんだろうけど。やり方がうまくなかったのかね。
今ではそんなあるある大辞典も消え、諸行無常、盛者必衰の理を表していることだなあ。
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