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万城目学の小説【書評一覧】 > 鹿男あをによし
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久しぶりに万城目学を読んだった。万城目学読んだったで。
って、いっとくけど上記「万城目学」は<Ctrl+V>で出しているから。いわゆるコピーアンドペーストってやつだ。
だいたいにしていちいち「まん・しろ・め・がく」を変換してこの名前出す気にはなれないのだ。変換しにくすぎだろ。森見登美彦といいこいつといい。
だからもうあれ、今日はいくらでも万城目学れるよ。いっそ大盤振る舞いで万城目学りましょか。
万城目学万城目学万城目学。
っていかん。調子に乗って連打したけど、たった3回で早くもゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。なんちゅう名前なんだ。
さておふざけはここまでよ。あらすじ。
「神経衰弱」という理由で大学の研究室を一時追われることになった主人公。教授からその間奈良の女子高で非常勤講師をするように命ぜられた。
しかしこれまで教えた経験なんてないうえ、よりによって相手は全員女子高生。しかも就任早々野生的魚顔をした女生徒にやたら嫌われてしまい神経衰弱は悪化する一方に思われた。
それでもなんとかかんとか日々をこなしていけるようになったある日、なんと今度は街中でであったメス鹿に声をかけられてしまう。
しかも鹿はメスなのになぜかダンディなおっさん声だった。
彼の神経衰弱もここまでにいたってしまったのか。
さて、かの鹿いわく、主人公は鹿の「使い番」で、人類を守るために<サンカク>と呼ばれる何かを手に入れなければならないのだそうだ。そしてその<サンカク>がなければ大変なことになってしまうのだそうだ。
かくして物語はこの<サンカク>をめぐり、剣道大会あり甘酸っぱい雰囲気あり鹿ありポッキーありと展開していく。
神の使いとされる奈良の鹿、京都の狐、大阪の鼠と、日本の神々を巻き込んだ一見すると壮大そうで、実は読んだ感じまったく壮大感のないほのぼの系ファンタジー小説。
長めの長編だけど、なんやかやと楽しい1冊だった。
ところで心に残ったシーンが1つ。主人公が高校に就任した初日のシーンなのだけど、主人公は生徒の前に立つと「耳の端に血が集ま」り、チョークで文字を書いたら「右下に向かってしぼむように小さくなって」しまう。
そんな詳細がやけにリアルだと思った。万城目学って教員経験あったっけ?
実は僕もつい昨年(2010年)の春に女子大で教員デビューと主人公とほとんど同じ経験をしたばかりなのだ。それでなんだか、初めて教壇にたったときのあの頭の中真っ白のような、それでいて自分の右上のほうから覚めた目で自分を眺めているようなあのフワフワした感じをリアルに思い出してしまい、ひとしきり枕に顔をうずめて奇声を発しながらじたばたせざるをえなかった。
ほぼ拷問だぜ。うぐぐ。
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