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ナンシー関のエッセイ【書評一覧】 > 何がどうして
このごろナンシー関の本ばかり読んでいる。
ブックオフ100円文庫コーナーで大量に入手できるうえ、好きなタイプで面白いからこれは仕方ない。とりあえずのナンシーだ。
98~99年ごろに連載されていた、芸能人、テレビ、CMに関するコラムをまとめたもの。
もうほんと、どれだけテレビ見てんだとあきれるほどに、どんなテレビガイドよりもテレビに詳しい。
しかしナンシー関のどの本にもいえることだけど、いかんせんテレビがテーマなので、当時のテレビ的流行についていけないと楽しみは8割減とみていいだろう。
それにしてもどうもこれまで数冊のコラムを読んだ感じ、ナンシー関は90年代を通じてずうっと山田邦子と中山秀征を気にしていたようだ。この2人が並列される感じ、なんだかすごく分かる。90年代バラエティで盛大に食い、そして喰われちゃった感じ。
おそらくこの感じは、僕が森口博子や元Folderの三浦大地君、DA PUMPなんかに感じている形容し難い感情に似ているのだろうと思う。
しかし中山秀征が2010年になって復活を遂げるとは思ってもみなかった。中山秀征がテレビで再び司会をつとめたりバラエティに顔を出したりしなければならないようなできごとが、何か裏であったんだろうか。知ってる人教えてください。
それから別枠で、森繁の存在もかなり気になっている様子。それはそれで分かる。
この本で分かるのは、90年代末のバラエティ番組において「スタッフの笑い声」というのが本来の意味を完全に失ってしまった時代だということだ。この1冊の中で、同テーマについて何度か言及されている。
そもそも「スタッフの笑い声」には「笑いのプロでもある製作スタッフも思わず吹き出す」という効果があったとナンシー関はいう。しかしそれが90年代末の時点で完全に単なる「ここで笑って」の記号になってしまったのだという。
おそらくそれが目に余ることになった頃だったんだろう。
似たようなところで、テロップ、スロー再生、CMまたぎの繰り返しなど「ここで笑って」を分かりやすくするための効果はただただうざったいものね。
まあそんなテレビの何気ない一面をズバっと明快に斬ってくれるエッセイ。
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