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書評ブログの【笑える本を読もう!】

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作品名: 第2図書係補佐
作家名: 又吉直樹
ジャンル: エッセイ

笑:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆☆★★★★
ス:☆☆☆☆☆☆★★★★
危:☆☆☆☆☆☆☆★★★
又吉直樹のその他のエッセイ
【書評・あらすじ】
 ピースをテレビで初めて見たとき、又吉のその風貌に驚いた人は少なくないだろう。
 今でこそ身奇麗になってしまったが、出たてのころは本当に「ヤバ」かった。
 テレビに映ってはならない類の人が間違って映ってしまった、さらに具体的には、なんだか悪いお薬を服用した上らりりっぱなしでふらふらとカメラの前に映り込んでしまった、そんないけないものを見てしまった感じが彼には確かにあったのだ。
 ところでそんな又吉の目が飛んでいるところ、話の牛歩戦術、にったり笑い、そして何よりドラッグでのらりり(いや、やってないけど、たぶん)。そのあたりを総じての印象だと思うんだけど、最初に彼を見たとき、即座に僕は中島らもと似ているなと思った。風貌もさることながら、あののっぺりとした空気感は本当によく似ている。それで一発で僕は彼のファンになったのだ。

 それにしても又吉、やはり中島らもに似ているだけあって、書く文章もかなりよかった。あのローな語り口がそのまま文章になったような。
 内容は書評本で、又吉が好きな本を、自身の体験と照らし合わせながら紹介するというもの。
 かつての恋人の話、「毎晩のようにヘッドフォンを頭に装着し鼓膜を引き裂くような爆音で音楽を聴き、眼からは大量の涙を流しながら自転車をこいでいた」20歳の頃のこと、みんながかっこうつけてダルがっているのに反抗するため一人軍隊もかくやという行進をした結果保護者や校長を感動させてしまい余計に恥ずかしい思いをした中学時代の運動会、等々、テレビからは伝わってこない彼の人生の一場面が語られており、本の紹介にも関わらずこの本自体読み応えがあった。

 さらに中島らもに似ているだけあって、僕の好みの本もそこそこ紹介されていた。
 町田康の『パンク侍、斬られて候』、大槻ケンヂの『リンダ・リンダ・ラバーソール』、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』など、当ブログで紹介した本もちらほら。

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