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はらたいらのエッセイ【書評一覧】 > 知的遊戯
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クイズダービー、七三分けでお馴染みのはらたいらのユーモアエッセイ集。そんな印象しかないが、そういえば本職は漫画家だったよな。たは。
ところで、少しひねくれているかもしれないが、僕の読書の楽しみの一つに、その本が書かれたときと今との時間差を楽しむ、という楽しみ方がある。
もっとも、その距離が開きすぎてしまうと「男、親王たちの逍遥し給所にまうでて云々」なんてな、よくわっかんないことになってしまうので、そこには適度な時間差が要求されるのだ。また、時事ネタとなってしまうと完全においてけぼりになってしまうので、これも厳しい。なかなか難しいポイントなのだ。
その点、この一冊はかなり熱い。
ダサイ、という言葉がある。若者たちの間で流行しているスラングである
これこれ!この距離感だよ!「ダサい」という言葉が最近生まれた若者言葉として紹介される、この時差。たっまんねえぜ。
ところで、「ダサいたま」という言葉がある。インターネットの間で流行しているスラングである。ってこれ、てっきり2chかなんか発祥のダジャレなのだと思ってたんだけど、どうもこの本によると、「ダサい」という言葉は本当に埼玉に語源があるのだそうだ。
埼玉の土地成金の息子が外車で嬉しそうに六本木あたりに出てくる。しかし所詮成金の息子は成金の息子。「あーあ、駄目ね埼玉は」と嘲笑された。この言葉が縮まって「ダサい(駄埼)」になったという。
本のタイトル「知的遊戯」に相応しく新たな雑学を手に入れてしまった。てか、これってもしかしていわずもがなの常識だったんだろうか。だとしたらしまった。無知を晒してしまった。
内容は、ユーモアについて、少年時代のいたずらについて、「ピーターパン症候群」(これこれ!)についてなど、さらっと読める感じの一冊だった。昭和60年に初版の本なので、齢30手前の僕には年代的にかなり「クル」内容が多かった。いや、はらたいらの時点ですでにだいぶクルんだけど。
さて、「まえがき」に引用された一節があんまり気に入ったので、備忘録も兼ねてまた引きしておく。アメリカのとあるお墓に墓碑銘として刻まれている言葉--
アメリカ・メーン州のイーストポートの墓
「ここに引っ越しました」
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